ぬるオタ

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私はぬるオタだ。軽いオタクという意味ではない。ぬるい温度が好きなオタク。略してぬるオタだ。スープを飲むときもそうだし、お風呂に浸かるときもぬるま湯。ズバリ35度が私のベストだ。私はとにかく熱いのが苦手なのだ。そんな私はよく外食したり旅行に行ったりした時には、とても苦労する。だって料理は熱いし、温泉の温度は熱すぎるんだもの。

友人の幸子が泊りにきた。

「幸子。ご飯できたよ」
「うん。でもあんたの料理、スープだけはいつも冷たいんだよね。もっと温めてよ」
「わかったわよ」
「それからお風呂。あんたが先に入って、それから40度くらいまで沸かし直しておいてよね」
「そうするわ」
「どうしてあんたってぬるま湯ばかりが好きなの?」
「それは……」

昔、大好きだったイケメンアイドルがぬるま湯の温泉に浸かるのが好きだった。それを真似してみたのが始まりだ。私は自分がアイドルオタクだった事を思い出した。
公開:22/02/22 11:28

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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ブラウン・シュガー
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