精一杯ボーイフレンド

6
3

僕には付き合っている彼女がいる。というか付き合わされている。彼女はとてもわがままだ。彼氏が欲しいけどいないから彼氏ができるまで、彼氏役をやれというのだ。
だからそんな僕は、精一杯ボーイフレンドを演じているのである。
「今日はどこ行こうか」
「たまには自分から決めてきてよ」
「ええー、でも君の行きたいところに行かないと怒るじゃないか」
「私が怒らないようなところに連れて行ってくれたらいいんじゃないの」
「そんな事を言っても……。じゃあ買い物なんてどう?服とか見ようよ」
「買ってくれるの?」
「え、いや。そんなにお金ないよ」
「何よ。見るだけなんていやよ」
「ほら。やっぱり……」
「もっと私をキュンッとさせてみなさいよ」
「いい加減にしろ。いつもいつもわがままばっかり。僕以外の男、どうせ誰も君の事なんて見てくれない。僕がずっとそばにいてやるしかないんだ」
「今のきゅんとしたかも」
「えっ!?」
公開:22/02/22 11:17

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

〇サウンドノベルゲーム版作品(無料プレイ可)

ブラウン・シュガー
https://novelchan.novelsphere.jp/38739/

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容