作文

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自動執筆機ばかりに頼っていてはならぬ、初心に帰り自分で考えようと反省した。
そう言えば小学校の卒業記念に、クラスの皆で作文を書き先生が文集に纏めてくれた事を思い出した。
仕舞ってあるはずだ、押し入れの奥をごそごそ探し見つけた。
各生徒が手書きした謄写版印刷だ、懐かしい筆跡だ。そう言えば印刷時には、インクが皆の手や顔につき笑い合ったのも昨日の様に思い出す。

自分のページを見つけ読んでみた、「石をけりけり通ったこの道とも、もう少しでさよならだ・・・・・」で始まる。
読む程に今の自分より上手いではないか!
そうだこれをそのままSSGにアップしてみようかと、また良からぬ考えが浮かんだ。
いや、やめておこう。たとえ自分の作文でもそれはもう70年近く前の自分だ。
その後の自分はどうしたのだ?おじんの今の自分に向かい合わなければと!

「そうだ、そのとおりだ、頑張れ」と先生の懐かしい声が聞こえた。
ファンタジー
公開:22/02/23 10:36

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