316. 飼い猫の秘密

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飼い猫のエルは家族全員に溺愛され、毎日みんなからおやつをもらって食べていた。
しかし最近動物病院の先生に少し太らせすぎだと注意されたので、おやつはなるべくやらないように家族会議で決めた。
そしておやつを違う場所へ隠したが、それでも絶対に見つけ出しては開けて食べていた。
これは原因を究明しなければ…。
そう思い遂に監視カメラを設置することにした。

翌日、帰宅して録画を見た私は思わず笑ってしまった。
エルは仏壇の遺影を倒す癖があるのだがそれには理由があったのだ。
エルはお腹が空くと仏壇へ向かい、遺影に右手の肉球をポンと置くとその中へすぅーっと吸い込まれていき間もなくにゅっと出てきた。そしておやつの隠し場所へと一直線に走っていった。
エルに入れ知恵をしていたのは祖父と祖母だったのだ。

私が「エルの為にならないから今後はやめてよね!」と言うと、遺影の二人は苦笑いをした…ように見えた。
ファンタジー
公開:22/02/18 09:03
更新:22/02/18 09:12

ことのは もも。( 日本 関東 )

日本語が好き♡
18歳の頃から時々文章を書いています。
短い物語が好きです。
どれかひとつでも誰かの心に届きます様に☆
感想はいつでもお待ちしています!
宜しくお願い致します。

こちらでは2018年5月から書き始めて、2020年11月の時点で300作になりました。
これからもゆっくりですが、コツコツと書いていきたいと思います(*^^*)

2019年 プチコン新生活優秀賞受賞
2020年 DJ MARUKOME読めるカレー大賞特別賞受賞
2021年 ベルモニー縁コンテスト 入選

 

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