あほらしいア・イ・シ・テ・ル

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彼はお調子者で馬鹿だ。だが私は、そんな彼と一緒にいるといつも笑わせてもらい、笑顔になって元気をもらえる。だからそんな彼が好きなのだ。今日も彼は、私を笑わせにくる。

「モノマネ練習してきたんだ」
「うん」
「ドラマのさ、愛してるの信号に出てくる赤井一郎」
「見たいかも」
「僕はさ……君の事……愛してりゅんだぁあああ」
「似てるー。愛してりゅんだってちょっと噛むところそっくり」

そんな彼とイルミネーションを見に行った日だった。

「イルミネーション、綺麗だね」
「うん。美味しそうだよな」
「いや、食うんかい!!」
「ナイスツッコミ」

いつもどおり、楽しいデートを過ごしていた時だった。彼は急に私の方を見た。
「なあ」
いつもと違う真面目な顔にドキッとした。
「な、何……?」
キスされるのかな?
ドキドキした。
「俺はさ……」
「うん」
「君の事……愛してりゅんだぁあああ」
また笑わされた。
公開:22/02/20 10:22

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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