約束の地。
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「あの丘の向こうには何があると思う?」
「さあ、なんだろう」
「いつか一緒に行こうぜ!」
少年の頃、親友と交わした言葉。
いつか一緒に行こうぜ、と言った彼はそのうち1人で丘の向こうへ旅立ってしまった。
彼のいない日常は退屈で、しかし彼は丘の向こうに行き、知らない世界を知り目に映る世界は刺激的であっただろう。
さて、と。
彼と交わした約束は、俺1人だけのものになってしまったが、少年の自分が隣にいてくれるような気がした。一緒に行こうよ、あの日の俺に手を連れられるように、丘の向こうへと歩みを進める。
大人になった俺からしたら、訳もない。ズンズンと丘の斜面を上がり続け、10分ほどで頂上に辿り着いた。
あの日から夢見た冒険の終着点、そしてその先の景色……。
ゆっくりと息を吸い込み瞼を開ける。
と、乾いた小さい発砲音が耳に入る。
眼には、赤く染まった草むらが広がっていた。
「さあ、なんだろう」
「いつか一緒に行こうぜ!」
少年の頃、親友と交わした言葉。
いつか一緒に行こうぜ、と言った彼はそのうち1人で丘の向こうへ旅立ってしまった。
彼のいない日常は退屈で、しかし彼は丘の向こうに行き、知らない世界を知り目に映る世界は刺激的であっただろう。
さて、と。
彼と交わした約束は、俺1人だけのものになってしまったが、少年の自分が隣にいてくれるような気がした。一緒に行こうよ、あの日の俺に手を連れられるように、丘の向こうへと歩みを進める。
大人になった俺からしたら、訳もない。ズンズンと丘の斜面を上がり続け、10分ほどで頂上に辿り着いた。
あの日から夢見た冒険の終着点、そしてその先の景色……。
ゆっくりと息を吸い込み瞼を開ける。
と、乾いた小さい発砲音が耳に入る。
眼には、赤く染まった草むらが広がっていた。
青春
公開:22/02/19 13:07
更新:22/02/19 15:07
更新:22/02/19 15:07
気が向いたらその時に思うがまま書き綴ります。
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