絶望に瞬く。
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星が綺麗な夜空に、何処となく彷徨っている心地になった。
存在を知られるように瞬く星の名を多くの人々は知らないだろう。
「ねえ、パパ。あのお星様はなんて名前なの?」
道行く親子連れの会話がふと耳に入る。
「さあ……。パパには分からないけど、きっと誰かが見つけて名前がついていると思うよ」
何気ない会話が、痛く胸に沁みる。
きっと誰かが見つけて。
そのフレーズが脳内で反芻し、ドロドロと溶けていく。誰かに見つけられず、このまま終わっていくのだろうか。
首に巻き付くネクタイをスッと緩めると、ふと公園の鉄棒が目に入った。
昔からよくある話で人は星になれるらしい、そんなお伽噺が浮かび上がる。
どうせ何もない人生だ、俺も夜空に瞬く星になれるのだろうか。
俺を落としてきた面接官は俺の名前などとうに忘れていることだろう。
心と同じく冷えた鉄棒に、瞬きたい星を一つ、ぶら下げてみる。
存在を知られるように瞬く星の名を多くの人々は知らないだろう。
「ねえ、パパ。あのお星様はなんて名前なの?」
道行く親子連れの会話がふと耳に入る。
「さあ……。パパには分からないけど、きっと誰かが見つけて名前がついていると思うよ」
何気ない会話が、痛く胸に沁みる。
きっと誰かが見つけて。
そのフレーズが脳内で反芻し、ドロドロと溶けていく。誰かに見つけられず、このまま終わっていくのだろうか。
首に巻き付くネクタイをスッと緩めると、ふと公園の鉄棒が目に入った。
昔からよくある話で人は星になれるらしい、そんなお伽噺が浮かび上がる。
どうせ何もない人生だ、俺も夜空に瞬く星になれるのだろうか。
俺を落としてきた面接官は俺の名前などとうに忘れていることだろう。
心と同じく冷えた鉄棒に、瞬きたい星を一つ、ぶら下げてみる。
その他
公開:22/02/19 12:34
気が向いたらその時に思うがまま書き綴ります。
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