質問があります!

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公園で一人飯を食っていると汚い恰好のガキが俺に近付いて来た。
「それ、美味しい?」
俺の弁当を指さす。
「美味くはない。欲しいならくれてやる」
ガキは弁当を平らげた。
「何でお腹がすくのかな?」
不思議そうに自分の腹をさするガキ。
「食べ物ってのは消化されてエネルギーになるからだ。体ってのは常にエネルギーを求めている。だからエネルギーが切れ始めると食べ物を求めて腹が減るんだ」
ポカンと俺を見つめるガキ。何か言いたい事でもあるのか?
「おじさんは何でそんなに物知りなの?」
「俺は学校の先生だからな。大体の事は知っている」
「じゃあさ…移民の僕が学校に行く為にはどうしたらいいの?」
不安に揺れるガキの瞳。
俺は鞄から就学支援制度の資料を取り出すと手渡した。
「俺が手続してやる。本気で学校に通いたいなら俺についてこい」
ガキは嬉しそうに笑う。
俺は面倒な手続きをまたやるのか…と、ため息を吐いた。
公開:22/02/13 20:55

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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