花言葉会議

4
2

皆さんは、花言葉って誰が考えているのか知っていますか?
答えは、花の女神さま。新しい花の品種が誕生すると、女神さまが妖精たちと会議をしてふさわしい花言葉を決めるのです。
今日は、その様子を少し覗いてみましょう……

会議は司会の号令で始まります。部屋には長机が置かれ、上座に女神さまが座っています。羊皮紙を取り出し、自分の考えた言葉を読み上げます。
「母の愛、大胆、心の美しさ…」
10個ほど候補が挙がりました。いずれも美しい言葉です。
ところが、妖精たちは浮かない顔。
「あの…全部使われてます…」
そう、これが昨今メンバーを悩ませている「花言葉ネタ切れ問題」。女神さまも国語辞典とにらめっこして考えるのですが、この世界には無数の花があります。どう捻り出しても似たような言葉が既にある。彼女は頭を抱えました。
「もう無理…私を許して…」
こうしてディアスキアの花言葉は「私を許して」になったのです。
ファンタジー
公開:22/02/10 23:03

エス氏( 青森 )

落語とか漫才とかが好きなので、クスッと笑えてオチが綺麗なものを書こうと頑張っています。
よろしくお願いします。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容