時間銀行-タイムバンク-

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「暇な時間を貯金しませんか?」

そんなフレーズが当たり前になったのはいつの頃だったろうか。

今や時間は貯められるものになった。
SNSやサブスクリプションがいくら発達しようとも、暇な時間は必ず生まれる。
時間を無駄にしたくない現代人ならではの発想だ。
いつでも引き出せるし利子もついてくる。
時間銀行がスマートフォンのように「当たり前のもの」となるまで、そう時間はかからなかった。
老若男女、料理人から清掃員、はてはペットまで。
第二の人生の為に今を預ける人もいる。
順風満帆な経営が、人々のさらなる信頼を集める盤石のサイクルに入っていた。

……ここだけの話。
時間銀行は破産寸前である。
これが明るみになれば、取り付け騒ぎにより、確実に世界は崩壊する。
この事実だけは漏らしてはならない。

人々の預けた時間のほとんどが、たった数百人の大金持ちや権力者に供給されている、この事実だけは。
SF
公開:22/02/12 19:00

ゆうたかはし( 千葉県 )

読んで読まれたいです。感想頂けたら凄く嬉しいです。物書き初心者ですが、よろしくお願いします。

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