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就活に疲れ果てた山中は、居酒屋で友達の大門に愚痴った。
「今度の会社がダメだったら、もうまともなところは無理かな」
「だったら、俺に妙案がある」
大門は胸を叩いた。
翌朝、山中と大門は、ある屋敷の前にいた。
山中が面接を控えた会社の社長の自宅である。
やがて、屋敷から一人の老紳士が出てきた。
そこへ、大門が駆け寄って言った。
「社長、失礼します。こちらの男、山中と言います。これが実にいい男で……」
大門はあらん限りの美辞麗句で山中を褒め称えた。
とはいえ、そう簡単にはいかない。話を聞くだけ聞いて、社長は去っていった。
数週間後。
山中は、その会社からのお断りの通知を受け取っていた。
結局、あれでは無理だったのだ。
大門が「無茶な手段でも友達を就職させようとした偉い奴」として社長の目に留まり、その会社の幹部候補として採用されたのは、山中にとって知らぬが仏のことである。
「今度の会社がダメだったら、もうまともなところは無理かな」
「だったら、俺に妙案がある」
大門は胸を叩いた。
翌朝、山中と大門は、ある屋敷の前にいた。
山中が面接を控えた会社の社長の自宅である。
やがて、屋敷から一人の老紳士が出てきた。
そこへ、大門が駆け寄って言った。
「社長、失礼します。こちらの男、山中と言います。これが実にいい男で……」
大門はあらん限りの美辞麗句で山中を褒め称えた。
とはいえ、そう簡単にはいかない。話を聞くだけ聞いて、社長は去っていった。
数週間後。
山中は、その会社からのお断りの通知を受け取っていた。
結局、あれでは無理だったのだ。
大門が「無茶な手段でも友達を就職させようとした偉い奴」として社長の目に留まり、その会社の幹部候補として採用されたのは、山中にとって知らぬが仏のことである。
その他
公開:22/02/12 11:27
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