シナリオトカゲ

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良い物語を思いつかない。私はシナリオライターだ。最近スランプなのだ。締め切りが近いというのに、主人公とヒロインがデート帰りに一緒に帰るシーンの会話が思いつかないのだ。一体何を話せばいいのだろうか。私はテレビを点けた。

「次のニュースです。新種のトカゲ、シナリオトカゲが発見されました。シナリオトカゲは、シナリオを書く特殊なトカゲです」
「な、何だって!?」

私はシナリオトカゲを探しに行った。そして運よく捕まえる事ができた。

「シナリオトカゲさん。主人公とヒロインがデート帰りにする会話。一緒に考えてください」
「次のデートの約束をしましょう」
「おお、なるほど」

それから私は、シナリオトカゲと一緒にシナリオを書き続けた。ある日、シナリオトカゲは言った。

「シナリオライターの名前の欄に、僕の名前も加えてください」
「Akiyu with シナリオトカゲ」

私の名前は無駄に長くなった。
公開:22/02/10 10:34

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

〇サウンドノベルゲーム版作品(無料プレイ可)

ブラウン・シュガー
https://novelchan.novelsphere.jp/38739/

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