過去乖離

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生きている上で、記憶とは大事だ。
自分を語り、紹介する上では重要。家族のことや、友人との関係にも繋がっていくのだ。

そんな必要なものを僕は持っていない。
自分が体験したものと、記憶にあるものとが離れているのだ。
その時は確かに覚えているのだが、日が経つにつれて差し代わっていく。
そのせいで、他人との交流はめっきりと減ってしまった。会話にズレが生じて、次第にその人との関係性に傷が入ってしまったことにショックを受けたのだ。
それ以来、他人との関わりが怖くなった。
しかし、僕の知らないところで全く知らない人間との関係性が築き上げられていることがある。話を合わせられずに、その場は終わってしまうのだが。

もう一人の自分がいると話を聞くことがある。
ただ、解離性同一症という単語を聞いても別人格の自分がいるとは思えない。
僕はまた昼に意識を失う。
そうやって、また記憶が塗り替えられる。
その他
公開:22/02/10 10:31

雪場知花

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