悪魔と契約

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今から数百年ほど前の話だ。悪魔である私は人間に召喚された。
人間は私に願う。食べ物を買う金が欲しいと。
私は願いを聞き入れた。人間に食べ物を買う金を与えてやった。
そして人間は私にペンを差し出した。
「このペンは私が職人としての魂を込めて作ったものです」
ペンを手に取る。ふむ…しっくりと手になじむ…それにこのインク…滑らかだ。色は血に似た赤。しかし香りは芳醇なワインの様…
素晴らしい!気に入った!正直人間の魂なんてもう飽き飽きしていた!こういう実用性のあるものが欲しかったんだよ!
「ありがとうございます。もし貴方様さえよければ、これからもペンを定期的にお納めしますが?」
それは本当か!よし分かった!私はお前に定期的に金を与えてやろう。それで契約成立だ!
こうして私は手に入れたばかりのペンで契約書にサインをした。
魔界ではスマホが使えないのでその人間の子孫と私は今もペンフレンドな関係である。
ファンタジー
公開:22/02/05 20:37

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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