6
4
エリモクは悲しい事があっても1滴の涙も流れない事に気づいた。
何処からか涙鳥が肩に止まる。
「一生分の涙を使い切ったという事だよ」と告げた。
「どうすればいいの?」と聞くもホケキョと飛び去っていった。
悲しみは膨らむ一方で、涙を絞り出そうとする眼は熱くなる。
遂に腫れ上がった眼は視界を奪う。
何とか川辺へ辿り着いたが、幾ら水で冷やしても火照りは消えてくれない。
「どうしたの?」と傍で声がした。
「涙が枯れてしまい悲しみが無くならないんだ」
「なーんだ。そんな事」軽快な笑い声が響いた。
「何がおかしい!笑うな」エリモクは声を荒げた。
しかしその楽しげな笑い声は止まらない。
不思議だ。釣られてだんだんおかしくなってくる。
ついにエリモクは大声で笑いだした。
すると一筋の涙が頬を伝う。眼の火照りが引いていく。
「一体君は誰だい?」アハハ遠ざかる笑い声。
眼が開くと飛び去るカワセミの姿が見えた。
何処からか涙鳥が肩に止まる。
「一生分の涙を使い切ったという事だよ」と告げた。
「どうすればいいの?」と聞くもホケキョと飛び去っていった。
悲しみは膨らむ一方で、涙を絞り出そうとする眼は熱くなる。
遂に腫れ上がった眼は視界を奪う。
何とか川辺へ辿り着いたが、幾ら水で冷やしても火照りは消えてくれない。
「どうしたの?」と傍で声がした。
「涙が枯れてしまい悲しみが無くならないんだ」
「なーんだ。そんな事」軽快な笑い声が響いた。
「何がおかしい!笑うな」エリモクは声を荒げた。
しかしその楽しげな笑い声は止まらない。
不思議だ。釣られてだんだんおかしくなってくる。
ついにエリモクは大声で笑いだした。
すると一筋の涙が頬を伝う。眼の火照りが引いていく。
「一体君は誰だい?」アハハ遠ざかる笑い声。
眼が開くと飛び去るカワセミの姿が見えた。
ファンタジー
公開:22/02/07 07:34
更新:22/02/07 14:52
更新:22/02/07 14:52
まずは自分が楽しむこと。
ログインするとコメントを投稿できます