サーターアンダー着

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俺達は山で遭難してしまった。
かれこれもう1週間、歩き続けているが一向に出られる気配がない。
体力ももう限界…食料も尽きた俺達はついに死を覚悟した。
「まだ諦めるな~」
ムードメイカーの沖縄(あだ名)が俺達を元気づけてくれるもそれに反応する気力すらない。
「皆~、食べ物ならまだあるぞ~」
そう言って、沖縄は上着を脱ぎ始めた。
「万が一の為、サーターアンダー着を着てきたのさ~。コイツは食べられるアンダーウェア。さ、皆で分け合って食おう」
ありがたい申し出に皆が手を伸ばす。
だが、ちょっと待て!それ、今まで肌着として着ていたんだよな!衛生的に大丈夫なのか!?
「なんくるないさ~」
なんくるあるさ!
極限状態の俺達、もう…これを食うしかないのか…
『やめた方がいいよ…それ、食べると口の中ぱさぱさになる。まずは水の確保をしなきゃ』
水さえあれば…これを食う事になるのか…
別の意味で気が重くなった…
公開:22/02/06 20:47

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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