妄想チョコ

6
2

モテてモテて仕方がない。
こんなにもバレンタインデーチョコを貰ってしまった。一人でこれだけのチョコを食べきる事なんて、とてもじゃないけど出来ないな。どうしようか。

そうSNSに呟いた。実は嘘だ。
そんな妄想に浸る為、僕は自分で自分にチョコを買いまくった。沢山のいいね!がついた。凄いですね。モテて羨ましい。顔見たいです。色々なコメントが届いた。僕はそれを恍惚の表情を浮かべながら眺める。

僕はモテるんだ。そう。僕はモテるんだ。

しかしふと気づく。こんな事に何の意味もない事に。現実の僕は、全くモテないんだから。

でも僕はまたチョコを買う。
すると一人の女性が話しかけてくる。店員だ。

「ふふっ。そんなに沢山のバレンタインチョコ買っちゃって。惨めだと思わない?可哀想だから私があげる」

そう言って女性店員は、僕にチョコをくれる。

もちろんこれも妄想である。
公開:22/02/04 17:39

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

〇サウンドノベルゲーム版作品(無料プレイ可)

ブラウン・シュガー
https://novelchan.novelsphere.jp/38739/

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容