目薬

目が疲れてきたので目薬を点す。そのまま目を閉じ、少し休む。
目を開けると、かすみ目だいぶ良くなっていた。よし、作業に戻ろう。
…と、その前に他の目にも目薬を点しておこう。まずは目標と目的と目印。この三つははっきり見えてくれないと困るからね。
目星と目処と目安にも一応点しておくか…ある程度進めたら一度休んだ方が良さそうだ。
目先にも点そうとして止めておく。以前、さした目薬が水たまりとなってそれに足を取られ転んでしまった。何事もさし過ぎは良くない。
目算だってそうだ。計算式を書いた紙が水を含んでしまえば何を書いていたか分からなくなる。注意しなければ…
そんな私の真面目にぽつりと目薬が点された。いや、これは出鱈目に点されたと思うべきか？
勝利目前に水を差された！と思う私に白い目が向けられる。
目角の立つ皆を見て、やっぱり今日はもう休もうと決めた。その目線が私にとって一番いい薬となった。