時代劇風、猫小噺

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天下に名を轟かせる大泥棒を捕らえた俺。泥棒は「こんな奴に捕まっちまうなんて…」と、ため息を吐く。
いやいや、お前さんを捕らえられたのは俺が猫を借りられたからだ。
闇に溶け込んで盗みを働くお前さんの姿を捉えられる者なんて夜目の効く猫以外存在しない。
俺は猫から目と耳を借りた。お前さんの足音は特徴的だからな。耳も借りて良かったぜ。
へぇ…お前さんも猫を借りていたのか。通りで素早かったわけだ。しかし残念だったな。猫故に俺はお前さんの尻尾を掴んだ。さぁて、鼠小僧。沙汰の時間だ。
お前さんにはこれからも猫を被ったまま市勢に溶け込んでもらう。お前さん、あくどい金の流れを掴むのは得意だろ?俺はお前よりあくどい金の持ち主を捕まえたい。どうだ?悪い話じゃないだろう?
もし俺の提案に乗ってくれるんなら、この背中の桜吹雪にかけて、お前さんの身柄を預からせてもらう。
どうだい?さくら猫になるのも悪くないと思うが?
公開:22/01/31 20:45

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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