花鳥風月きび団子店

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「美味しいきび団子はいかかですか?」

イケメンが店の前で呼び込みをしている。和菓子屋か……。あたしは店に入った。

「いらっしゃいませ。何にしましょう」

爽やかなイケメンが笑顔で接客してくれる。これだけで店に入って正解だと思った。

「何がオススメなんですか?」
「花鳥風月といえば、やっぱりきび団子ですね」
「じゃあきび団子下さい」
「はい。少々お待ちください」

イケメンは奥へと入っていった。客はあたししかいなかった。

「お待たせしました。きび団子と緑茶です」
「わぁ。美味しそう」

きび団子を食べる。その味は優しく、上品な甘さがあった。

「美味しい!!」
「良かったです」

店内は和の趣があり、店員もイケメン。まさに花鳥風月だ。

「こんなに美味しいのにどうしてお客さんいないんだろう」
「皆さん。すぐ旅立つからですよ」
「どこに?」
「鬼退治です。ふふっ……」
公開:22/01/30 10:15

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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