仮病

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「先生、急患です」
「またか……」

私は医者をしている。近頃、大流行している病があるのだ。

「仮病ですね」
「仮病……?違う!!仮病じゃない!!仮に俺が仮病だとすると俺は……」
「落ち着いてください。あなた、最近仮説を立てる事が多くなってきてませんか?」
「仮説?」
「仮に〇〇だったら……と頻繁に仮説を立てる話し方になる。それが仮病の特長なんです」
「でも仮説を立てるのは、決して悪い事ではないのでは?」
「仮説はあくまで仮りの話なのです。それは憶測であり、事実とは限らないんですよ。ですからいきすぎた仮説を立てる事は危なく、それはもはや病と言えます」
「仮に俺が仮病だとして……」
「ほら、また。その”仮に”という言葉が口癖になる。それが仮病の症状、そのものです」
「どうすれば治りますか?」
「飲み薬を処方しますので飲んで様子見てくださいね」

これをいちいち説明するのがとても疲れるのだ。
公開:22/01/26 10:19

Akiyu( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品800作品突破

・SSG「一瞬の夏」が急上昇ランキング1位を記録

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門。「彼女の作り方」が予選通過。

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で、江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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