恋の矢

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傷ついた天使を拾った。それは空から落ちてきたのだ。僕はそれを部屋に運び、手当てした。

「ありがとう。あなたは私が見えるんだね。私の姿は心の綺麗な人にしか見えないんだよ。そうだ、助けてくれたお礼にこれあげる」

それは弓矢だった。

「人間が言う恋の矢ってやつだね。これで射抜いた相手は、あなたに対するイメージがアップするの。異性はもちろん同性にも使えるよ」

貰った矢は、3本。誰に撃とうか。

あの時から5年が経った。僕は2本の矢を使った。一度目は大ファンだったアイドルの女の子に。おかげで僕は彼女と交際できている。2本目は大企業の社長に。僕はお金を援助してもらえるようになり、お金に困らなくなった。

残り1本。さてどう使ってやろうか。ククク。

天使が降りてきた。
「もっと矢をよこせ!!」
僕は天使に向かって最後の矢を放った。
矢が刺さり天使は消えて、恋の矢の効果も消えてしまった。
公開:22/01/26 10:11

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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