対策会議

4
2

「敢えて、なにもしない。」
議長をつとめる博士の発言に皆、天を仰いだ。巨大彗星の接近。世界各国の研究者達が、極秘に集められ対策会議が開かれたのだ。猶予はあまりなかった。そして会議の結果は、なにもしない。巨大彗星へのアプローチを色々と考えたが現実的な対策は無かった。地球の科学でどうこうできる事ではなかったのだ。彗星の大きさは地球の10倍ほど。衝突どころか近くを通るだけでも地球はもたない。できる対策なんて無いのだ。その時だった。1人の若い研究者が徐に立ち上がった。そしてボソッと「アレを使うのは?」静まる会議室。「アレを使うんです。」今度はハッキリとした口調で言った。議長「アレ?」
研究者「それしか、方法はないでしょう!!一か八かやってみましょう!!」
議長「できるかね?」
研究者「できるかできないかじゃないでしょう。やるんですよ!!」
議長「わかった。やってみよう。っていうか、アレって何?」
SF
公開:22/01/20 14:13

ソフトサラダ( 埼玉 )

時折、頭をかすめる妄想のカケラを集めて、少しずつ短いお話を書いています。コメントは励みになります。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容