手紙

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君に手紙を書きます。

これまで何度も書いてきたけれど。

私はいま病院にいて、時期に迎えが来るのを待っている。

君に出会ったのは私の人生の後半で、

それでも君は私を他の誰よりも欲してくれた。

私はそれに応えるように、できる限りの美しさを見せた。

ウユニ塩湖に移る雲々。

ヴァトナヨークトルの氷河。

イエローストーンの夕焼け。

たくさんの愛情表現をしてみたけれど、

あの頃から、君は私を痛めつけるようになった。

油にまみれた君は、私の上で暴れ、私を汚し続けた。

時には他の"誰か"を遠くまで探しに行ったことも知っている。

たまに見せる優しさも自分の体裁を保つためだったんでしょ?

だから私の心と体は限界を迎え、

寿命よりはずっと早いのだけど、

もうお医者様が手の施しようもないくらいボロボロで...

あとはこの宇宙の星屑となり、いつか遠くの黒に飲み込まれていくのです。
公開:22/01/17 12:32
更新:22/01/17 12:44
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asukaaa( 東京 )

まだまだ初心者ですが、よろしくお願いします。

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