時計と記憶

0
2

近所の眼鏡屋が時計の取り扱いと修理を始めたかと思えば、その翌年には記憶修理も始めた。
眼鏡屋が時計を取り扱うのは珍しい事ではない。しかし記憶まで取り扱って大丈夫だろうか?
そんな私の不安を払拭するように眼鏡検査士・時計技師・記憶補修士の3つ認定書が店内に掲げられている。それなら大丈夫かな?
早速、記憶の補修を依頼した。40過ぎて物忘れが増えてきた。「あれ?部屋に何取りに来たんだっけ?」が増えて、二度手間三度手間にため息がよく出る。
それを相談すると「多分、脳内に伝達する電気信号用の電池が切れかけているんだと思います」と言われた。
店員さんは私のうなじのカバーを外すと電池を取り替えてくれた。
心なしか、反射神経も良くなった気がする。
「あと、思い出用レンズが曇っていたので拭いておきました」
おお!記憶の中、初恋だった幼稚園の先生の顔まではっきりと見える!
これからも定期的に診断お願いします。
公開:22/01/16 20:51

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容