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ある植物園に就任した新米の植物医の男性は草花が中々、育たない花壇の調査を受け、その花壇に向かうと、
「くしゅん」
くしゃみが響いた。

周りには、新米の植物医しかいなかった。
「くしゅん」
くしゃみの主は、草花からだった。

「すみません。人間の方。私達、花粉症なんです。」

新米の植物医は驚いた。
草花の声が聞こえることもだが、草花が花粉症になることに、とても驚いた。

この花壇一体の草花はみんな花粉症で、互いに伝染しあっているらしい。

草花は植物医にお願い事をした。
「私達の花が咲いた瞬間、摘み取ってくださいな。咲いても、また花粉症になりますから、咲いたらすぐに。」

植物医は自分の知識と技術では何もできず、咲いた花をすぐに摘み取るしか出来なかった。

その花は押し花にして、飾ることにした。

「いつか必ず、君たちの花粉症を治して、花壇を彩る綺麗で元気な草花にするからな。」
ファンタジー
公開:22/01/17 21:42

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