知らない人からのラブレター

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ラブレターをもらって3日。
俺は返事をできないでいた。

この告白、受けるべきか。受けないべきか。俺は迷った。なぜならば……
今好きな人がいるわけでもない。誰とも付き合っていない。しかし、このラブレターの差出人を俺は知らないのである。

知らない人からのラブレター。唯一分かるのは、可愛らしい字を書く女の子だなということだけ。俺の判断要素は、文字だけなのだ。顔はおろか年齢も住んでいる場所も分からない。いや、そもそもなぜ俺に惚れたのか。理由は一目惚れだったそうだ。じゃあせめて顔写真の一枚くらい同封して欲しいものだ。

三日後、午後7時。駅前で待ってます。彼女は最後にこう書いていた。

俺は駅前に行った。
するとそこに待っていたのは、驚くほど美人な女の子だった。芸能人じゃないだろうか。こんな子が俺の事を!?俺は話しかけた。

「あのっ……手紙の……」
「すみません。どちら様?」

人違いだった。
公開:22/01/16 09:48

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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