食べる小説

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それはある日突然、書店に並んだ。

<食べる小説。新体験をあなたに>

小説を食べるというのは、どういう事だろうか。パッケージには、吾輩は猫である、銀河鉄道の夜などの名作の名前が書いてある。私はスナック菓子のようなその袋を手に取り、レジに並ぶ。ただのお菓子だろうか。

家に帰ってきて吾輩は猫であるの袋を破る。中はふわふわとした綿菓子だった。

「なんだ。ただの綿菓子か」

私は綿菓子を食べた。

すると――

吾輩は猫である。 名前はまだない。 どこで生れたか頓(とん)と見当がつかぬ。

頭の中に声が聞こえてきた。

「まさかこれ……オーディオブック!?」

そう。綿菓子を食べている間だけ、音声が頭の中で聞こえる画期的な読書体験なのである。

腹を満たせるオーディオブック。
これこそが<食べる小説>なのである。

しかしこの<食べる小説>
続きを読む為に大量のお菓子を食べなければならない。
公開:22/01/11 10:43

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

〇サウンドノベルゲーム版作品(無料プレイ可)

ブラウン・シュガー
https://novelchan.novelsphere.jp/38739/

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