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「お前、なんかいつもと違くない?」
「そう?ガルルッ!」
「なんか目が血走ってるし。それにいつもより若干、毛深くない?」
「今日、満月だからかな。ガル~!!オレさ、狼男のクォーターなの。じいちゃんが狼男なんだ。」
「怖っ!襲ったりしない?」
「しないよ~。じいちゃんは、たまに、人も、襲ってたけど。ガルル~。」
「本当に、大丈夫?」
「大丈夫だよ。ホラ、牙も八重歯くらいにしか伸びてないし。噛んでも痛くないよ。」
「噛むの?」
「噛まないって。万が一、噛んでも痛くないって話。ガル~!ガルル~!」 
「ガルル~。ってのも、なんとかならない?」
「ガルル?あー、これは気にしないで。つい出ちゃうだけだから。ガル、ガル、ガルル~。」
「若干のヨダレは?」
「大丈夫だって。襲ったりしないから。ねっ、だから、ちょっとだけ噛ませて。」
「やっぱり、襲うじゃん。」
「冗談だよ。」
「顔が首元にきてるけど?」
ファンタジー
公開:21/09/12 11:27

ソフトサラダ( 埼玉 )

時折、頭をかすめる妄想のカケラを集めて、少しずつ短いお話を書いています。コメントは励みになります。

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