The thing is・・・

　窓の外で激しい破裂音がした。カーテン越しに見ると、超高速の飛行機雲のような、アメコミのキャラクターが放つロケット噴射のようなものが無数に暴れまわっている。
　次の瞬間、それは屋上の窓にぶつかり爆音と共に大きな穴を開けた。そして、容赦なくあちこちの建物を次々と破壊していく。
　危ない！激しい一撃が目の前の窓を割った。逃げなければ。得体の知れない恐怖が私を襲う。焦れば焦るほどギクシャクとまるで操り人形のような動きしかできない。
「大丈夫ですか、早く非難してください」
　いつの間に来たのか、レスキュー隊と思しき人物が声をかける。　　　　　　　
　ギュン！今度は金属の球体が現れた。ギュン！ギュン！こちらの様子を伺いつつ、高速で目の前を行き来する。　　　　　　　　　　　　　　　　　
「なんなんだ」
　混乱する頭を抱え込んだ次の瞬間、新たな音が脳裏に響いた。

ピピピピｯ、ピピピピｯ。