いつもの会話

「幸せに感じることは人それぞれでしょ？恋人と過ごす休日だったり、久々の家族全員集合！新しくできたケーキ屋さんのスイーツが美味しかったり、素敵な映画や小説に出会えたり。もっと広い視野で見たら、高級ブランドに囲まれて、周りの羨望の眼差しに幸福を感じる裕福な人もいれば、ただ綺麗なボールでサッカーができることに歓喜できる子供達もいる。私もそんな些細なことや当たり前のことに幸せを感じれる人間になりたかったわ。恵まれすぎてるのよね。ちょっとやそっとのことじゃそれを感じなくなってきてるもの。なんて贅沢なんだろうね。私は幸せを探している自分がすごく醜くて卑しい、残念なやつに思えるのよね。そんな時ってない？あ、ごめん。どうでもいい話だったよね。」

「んー、別に幸せになりたいって思うことは普通だろ。」

「だよね。私もそう思う。」

彼女は自ら命を絶ったけど、そんなのどうやったら気づいてあげらたんだろう。