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「じゃあ、今日はありがとう」
「気をつけて帰るんだよ、おやすみ▪▪▪」
アクセルを静かに踏む。母に手を振るのは助手席の妻に任せた。
「お母さんいつも明るいね」
見送る母の姿が見えなくなった後、妻が言った。
「まあね元気だけが取り柄。親父亡くなってからもっとかも」
「片付けしなかったけどいいのかな?」
「いいのいいの。置いとけって言われたろ?家事が好きなんだよ」
そこで財布を忘れた事に気づいた私。引き返し妻には待つように伝えた。
そうだ、私たちが帰った後、母は何をしてるのだろう?
気になった私は、気づかれない様に勝手口を開けた。
開けた瞬間に違和感を覚える。さっきまで騒いだ部屋は真っ暗。スマホの明かりで見渡すと食べ散らかした食器もそのままだった。
隣の部屋から明かりが漏れているのに気づく。
そっと覗くと母が父の仏壇の前で横になっているのが見えた。
その姿を見て、私は無意識に涙が溢れた。
「気をつけて帰るんだよ、おやすみ▪▪▪」
アクセルを静かに踏む。母に手を振るのは助手席の妻に任せた。
「お母さんいつも明るいね」
見送る母の姿が見えなくなった後、妻が言った。
「まあね元気だけが取り柄。親父亡くなってからもっとかも」
「片付けしなかったけどいいのかな?」
「いいのいいの。置いとけって言われたろ?家事が好きなんだよ」
そこで財布を忘れた事に気づいた私。引き返し妻には待つように伝えた。
そうだ、私たちが帰った後、母は何をしてるのだろう?
気になった私は、気づかれない様に勝手口を開けた。
開けた瞬間に違和感を覚える。さっきまで騒いだ部屋は真っ暗。スマホの明かりで見渡すと食べ散らかした食器もそのままだった。
隣の部屋から明かりが漏れているのに気づく。
そっと覗くと母が父の仏壇の前で横になっているのが見えた。
その姿を見て、私は無意識に涙が溢れた。
その他
公開:21/09/02 07:28
初めまして。昔から小説を書くのが好きでした。ショートショートの魅力に取り憑かれ、日々ネタ探しに奔走する毎日です。
小説のコンセプトは【ドアノブの静電気くらいの刺激を貴方に】です。
皆様、どうぞ宜しくお願い致します。
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