丘サーファー

2
1

モテたくてサーフボードを買った。しかし残念ながら俺は運動音痴だ。練習したところでサーフボードになんて乗れるはずもない。だからサーフボードする振りをして砂浜を歩くだけの丘サーファーだ。俺の顔はそこそこイケてるし、この夏に向けて筋トレもしてきた。結構努力したと思う。だから可愛い子、俺に気づいて!!
砂浜には沢山の水着ギャル。そこそこイケメンで良い体つきをしている俺の方を……

「見ない!!どうして!!」

俺は思わず叫んでしまった。すると女の子達が一斉にこっちを見た。
今だ!!
今こそ何かアピールしなくては!!
俺の手にはサーフボード。
……あれ?この流れ、まさか波に乗って格好良くサーフボードに乗れっていう空気?
無理。乗れない。女の子達の視線が痛い。こうなったら最後の手段。丘の上でサーフボードに乗った。

「俺が伝説の丘サーファーだ!!」

女の子達が笑った。俺は、浜辺の視線を独り占めした。
公開:21/08/31 21:42

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

〇サウンドノベルゲーム版作品(無料プレイ可)

ブラウン・シュガー
https://novelchan.novelsphere.jp/38739/

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容