地獄花火

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男は花火師でした。
男の作る花火はそれはもうまるで怪我人から吹き出るような鮮血の色をした禍々しい花火でした。

見物客は彼の花火を見ると人生で犯した悪事を思い出し、地面にひれ伏すのでした。

花火の製法を知るためにテレビ局やマスコミが押しかけましたが、誰にも会おうとはしません。

ある日裏物誌のライターが男の住居近くに潜入しました。

そこで彼は悪魔と秘密の会合を重ねている花火師を発見しました。

残念な事に潜んでいる姿を見つけられてしまいライターは悪魔と花火師三人で酒を飲む羽目になってしまいました。

「まあ人間やってたら辛いだろう。さあ、たんと飲め」

「やっぱり悪魔ってのはノーストレスなんすかね」

「そんなわけねぇだろ。悪魔なりに辛いんだ」

よく朝目覚めたライターは悪魔がいないことに気づいて、昨夜のことは夢かと思ったのですが。

悪魔はトイレにこもりっきりで吐いていました。
その他
公開:21/08/28 16:28

三田シャケ

がんばってたくさんの作品を書きたいです!
よろしくおねがいします。
 

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