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部活が終わり駐輪場へ着くと、彼と私の自転車のハンドルを繋ぐ様にクモの巣が張ってあった。
朝止めた後に作ったらしい。建築主の姿は見えなかった。
抜け目ない建築主に感服するのと同時に、彼と私の自転車を繋いでくれたことに感謝した。
見ているだけで勇気が出る。だってずっと迷っていたんだもの。友達にも何度も相談した。朝の占いを遅刻ギリギリまで見て親に怒られながらも一喜一憂したりもした。
そんな私がやっと決心出来たみたい。
ありがとう建築主さん。
「何つっ立ってんだ?」
彼の声。私はよし!と心の中で叫ぶと勢いよく振り返った。
「ね!たまには歩いて帰らない?」
「は?何で?」
「いいじゃん。足腰鍛えないとレギュラーとれないよ?」
「んだよ、余計なお世話だぜ。まあ、いいけど」
よし、言えた。後は頑張ります、建築主さん。
私はもう一度振り返ってクモの巣を見た。
夕日に染まって、いっそう赤い糸に私には見えた。
朝止めた後に作ったらしい。建築主の姿は見えなかった。
抜け目ない建築主に感服するのと同時に、彼と私の自転車を繋いでくれたことに感謝した。
見ているだけで勇気が出る。だってずっと迷っていたんだもの。友達にも何度も相談した。朝の占いを遅刻ギリギリまで見て親に怒られながらも一喜一憂したりもした。
そんな私がやっと決心出来たみたい。
ありがとう建築主さん。
「何つっ立ってんだ?」
彼の声。私はよし!と心の中で叫ぶと勢いよく振り返った。
「ね!たまには歩いて帰らない?」
「は?何で?」
「いいじゃん。足腰鍛えないとレギュラーとれないよ?」
「んだよ、余計なお世話だぜ。まあ、いいけど」
よし、言えた。後は頑張ります、建築主さん。
私はもう一度振り返ってクモの巣を見た。
夕日に染まって、いっそう赤い糸に私には見えた。
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公開:21/08/28 08:25
初めまして。昔から小説を書くのが好きでした。ショートショートの魅力に取り憑かれ、日々ネタ探しに奔走する毎日です。
小説のコンセプトは【ドアノブの静電気くらいの刺激を貴方に】です。
皆様、どうぞ宜しくお願い致します。
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