太ったお姫様

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最近、お城の料理が美味しすぎる。どうやらシェフが変わったらしい。鏡で顔を見た時にふと思った。

「やだ…‥。太った気がする……」

恐る恐る体重計に乗る。ショックのあまり言葉が出てこなかった。人はショックを受けると声が出なくなる。どうしよう。ドレスもサイズが合わなくなった。それに今度、王級でのパーティーで王子様との踊る事になっているのに、こんな体ではまずいわ。私はダイエットを決意した。しかし、お城の料理が美味しすぎる。ダイエットは失敗に終わった。パーティーの日がやってきた。いよいよ王子様と踊る時が来た。王子様は、私を見て言った。

「おお、お姫様。以前よりも美しくなられた」

王子様は、少しぽっちゃりな女性が好みだった。ダイエットしなくても王子様のハートを射止める事ができた。

……こ、これは!!
け、計画どおりなんだからっ!!

私は太った事を正当化して、今日も美味しい料理を食べる。
公開:21/08/22 19:23

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
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・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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