名もなき花の話

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冒険家の私は雪深い山の上で孤独に咲く花を見つけ、問いかけた。
「花よ。君はこのまま誰にも知られず一生を終えるのか?私と共に来れば仲間を与えよう」
花は答えた。
『ありがとう。でも遠慮しておくよ。ここは空気が澄んでいて声の通りもいい。貴方には私が孤独に見えるだろうが私には空や雲、太陽といった友がいる』

冒険家の私は光ささぬ深海でひっそりと闇に咲く花を見つけ、問いかけた。
「花よ。君はこのまま何も知らず一生を終えるのか?私と共に来れば光を教えよう」
花は答えた。
『ありがとう。でもやめておくよ。ここは清浄性・低温安定性が高く、栄養塩が豊富なんだ。貴方には私が何も知らぬ無知に見えるだろうが海の水が私に全てを教えてくれる』

冒険家の私は今日も名もなき花に話を聞きに行く。
花が語ってくれる壮大な自然の物語は、いつだって冒険家の私の心を弾ませてくれる。
公開:21/08/23 19:35

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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