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―ああ、今日も来てくれた。
最近、庭の木の枝に一羽のシジュウカラがやってくる。カラ類は群れて動くことが多いのに、こいつはいつも一羽きりだ。群れからはぐれたのだろうか。
ツイツイと澄んだ声を響かせるその姿を、カーテンの陰からそっと覗く。
美しい青鈍色の羽と、白い腹にネクタイのような黒いライン。このラインが太いとオスらしいが、一羽きりだから太いか細いかも判らない。
―おまえ、たった一羽で寂しくないのかい。
私は心の中で彼/彼女に尋ねる。
昨年思わぬ病を得た私は、何とか回復はしたものの未だ本調子とは程遠く、ひとり自宅療養の毎日だ。暮らしの方は何とかなったが、社会から切り離されたような不安は尽きない。
働かなくていいね、と無遠慮な言葉を浴びせられ、肩身を狭くして生きる日々。せめておまえの役には立つだろうかと、一握りのエサを庭に撒く。
明日もまた来てくれよと呟く私の耳に、ツイと優しい声が響いた。
最近、庭の木の枝に一羽のシジュウカラがやってくる。カラ類は群れて動くことが多いのに、こいつはいつも一羽きりだ。群れからはぐれたのだろうか。
ツイツイと澄んだ声を響かせるその姿を、カーテンの陰からそっと覗く。
美しい青鈍色の羽と、白い腹にネクタイのような黒いライン。このラインが太いとオスらしいが、一羽きりだから太いか細いかも判らない。
―おまえ、たった一羽で寂しくないのかい。
私は心の中で彼/彼女に尋ねる。
昨年思わぬ病を得た私は、何とか回復はしたものの未だ本調子とは程遠く、ひとり自宅療養の毎日だ。暮らしの方は何とかなったが、社会から切り離されたような不安は尽きない。
働かなくていいね、と無遠慮な言葉を浴びせられ、肩身を狭くして生きる日々。せめておまえの役には立つだろうかと、一握りのエサを庭に撒く。
明日もまた来てくれよと呟く私の耳に、ツイと優しい声が響いた。
その他
公開:21/08/23 12:28
更新:21/08/28 11:42
更新:21/08/28 11:42
今度はホワイトにしてみました
次は何色にしよう(笑)
小鳥も大好き
青鈍色(あおにびいろ)
=ブルーグレイ
#134
2019年11月、SSGの庭師となりました
現在は主にnote・TALES・公募でSS~長編を書いています
留守ばかりですみません
【活動歴】
・第2回 日本おいしい小説大賞 最終候補(小学館)
・第31回やまなし文学賞 佳作『雨を知るもの』
・創作大賞2025 入選 『栗と牡丹』
・SSアンソロジー『ベリショーズ』寄稿
・ホラーアンソロジー『ウタ・カタ』寄稿
【刊行】
・第31回やまなし文学賞受賞作品集(山梨日日新聞社)
・栗は月色、こがね色 和菓子処長月堂(朝日文庫)
【note】
https://note.com/akishiba_note
【Twitter】
https://twitter.com/CNecozo
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