真夏のサンタクロース

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それに出会ったのは、暑い暑い夏の日の事だった。駅前を歩いていると赤い服に白い髭、大きな白い袋を抱えたクリスマスの夜にいるあのお爺さん。そう、サンタクロースだった。なんでこんなところにサンタクロースが……?
しかもこの真夏に。真夏のサンタクロースは、子供が来ると袋から何かを取り出した。空き缶で作られた馬の玩具だ。次に来た小さな女の子には、お菓子の箱で作った人形をプレゼントしていた。そして真夏のサンタクロースは、子供達に何かを話していた。不審者では、なさそうだ。それにしても、あんなゴミで作ったプレゼントを一体どうして?
俺もサンタに近寄っていってみた。サンタは、俺の方に寄ってきた。

「メリークリスマス!」
「あの、一体何をしているんですか?」
「これはね。ゴミとして一度捨てられた物を玩具として再利用してもらう事で、地球の環境問題について考えてもらっているんです」

なるほど。そういうことか。
公開:21/08/21 11:16

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
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・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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