おばさんの傘
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街を颯爽と歩くおばさんの傘はお洒落でした。白地にお花模様と異国の文字がデザインされていました。
雨が降ってきました。駅に向かう女学生さんの制服が濡れてしまいます。
おばさんはお気に入りのその傘を女学生さんに渡してあげました。
「どうぞ、お使いになって」
「でも」
「じゃあ。駅までご一緒に」
「ありがとうございます」
「どうぞ、お気になさらず」
おばさんは、ふと子供の頃の帰り道で、お地蔵さんに黄色の傘をさしてあげて赤い長靴で走って帰った事を思い出しました。
道端に黄色い傘が開いています。
その傘をひょいと持ち上げました。すると段ボールの中に仔猫が捨てられていました。おばさんは仔猫を拾って帰りました。
お気に入りの傘を乾かし。仔猫にさしてあった黄色い傘は駅の友愛の傘立てにさしておきました。
日向ぼっこしている仔猫を眺めながら、おばさんは紅茶を飲むのでした。
「ごめんあそばせ」
雨が降ってきました。駅に向かう女学生さんの制服が濡れてしまいます。
おばさんはお気に入りのその傘を女学生さんに渡してあげました。
「どうぞ、お使いになって」
「でも」
「じゃあ。駅までご一緒に」
「ありがとうございます」
「どうぞ、お気になさらず」
おばさんは、ふと子供の頃の帰り道で、お地蔵さんに黄色の傘をさしてあげて赤い長靴で走って帰った事を思い出しました。
道端に黄色い傘が開いています。
その傘をひょいと持ち上げました。すると段ボールの中に仔猫が捨てられていました。おばさんは仔猫を拾って帰りました。
お気に入りの傘を乾かし。仔猫にさしてあった黄色い傘は駅の友愛の傘立てにさしておきました。
日向ぼっこしている仔猫を眺めながら、おばさんは紅茶を飲むのでした。
「ごめんあそばせ」
その他
公開:21/08/17 22:10
更新:21/08/17 22:26
更新:21/08/17 22:26
おばさん
傘
雨
仔猫
女学生
紅茶
お地蔵さん
はじめまして。
前虎と申します。
作品を読んでいただけたら嬉しいです!
よろしくお願い致します。
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