笑いません

子供の頃からだったのかしら。いつからだろうココロの扉を閉ざしたのは。

真顔で無表情。
笑いません。

クールだなんて。理不尽な古い社会と戦わざるを得ない状況だもの。負けず嫌いで強がりで。ココロの鎧は厚くなる。

かわいげのない奴だのなんだのと噂されても。そんなこと気にしないのよ。悲しいけれど。

大丈夫よ。何を言われたって平気よ。ほっといてよ。愛想笑いだなんてまっぴらごめんよ。


「なんでだかわかんないけど、ほっとけないんだよね」
自然な笑顔のキミは言ったっけ。

キミは。
私が閉ざしていたココロの扉を優しく開けた。


私の頬は桜の花のようにピンク色に染まった。
キミとの日々がつみかさなって行く。

不器用な私の見方わかってくれてる。私の味方。


キミに甘えて。頼ってばかりじゃいけないけれど。また甘えさせてよね。
私はキミにぎこちない笑顔で微笑んだ。

新しい未来の扉を開いて行く。