愛を込めて

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この手紙を読む頃、私はもうここにいないかも知れません。
でも、悲しまないで。
私は奴らに噛まれていたの。
噛まれたり引っ掻かれたり、奴らの血が体内に入っても、いずれ奴らのようになる。
原因がウイルスなのか、細菌なのか。
こういう怪物なのか、呪いなのか。
それすら人類では分からなかったのよ。
時間の問題だった。
遅かれ早かれ、私のような戦う力の無い人はこうなる運命だったの。
だから、悲しまないで。
世界にゾンビが溢れても、貴方は側にいてくれた。
すごく、嬉しかった。
ずっと一緒にいたいと思った。

私がいなくても大丈夫なように、カレーをたくさん作ったの。
貴方は料理が出来ないから。
カレーなら、私がいなくなっても、いつでも食べられるでしょう?
貴方は喜んでくれるかな。
愛を込めて。

P.S.
最後の食糧は、全てカレーになっています。私の血もたっぷり入れました♪
待ってるね!
ホラー
公開:21/08/18 18:00

お弁当係

2021年7月、投稿開始。
小説を読むのが好きですが、書くのも楽しそうで始めてみました。
読んでいただければ幸いです。
 

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