宝箱の中
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「ママー」
子供の小さい手がぺちぺちと頬を叩いている。いや、でも、ごめん。まだ眠いの…
スマホに目をやると、まだ5時。いつも6時に起きているから、まだ寝られる。
「ごめんね、もうちょっと寝かせて…」
「ママ、おそとキラキラしてるよ」
「えぇ…?」
「たからばこのなかみたい!みてみて!!」
ぐいぐいと布団を引っ張られる。これは話を聞かないやつだ。
隙を見て昼寝するか…と思いながら、腕を引かれ、窓際にまで連れて行かれる。
「何がキラキラ…?」
そして窓の外を見て、息をのんだ。
庭の草木、おもちゃ、蜘蛛の巣。あらゆるものが、雨粒を纏って、それが日に照らされてキラキラと輝いていたのだ。
そういえば、昨日まで大雨が降っていたんだっけ。
「…すごいねぇ。本当に宝箱の中みたいだね」
「ねー!!」
宝石のような景色と娘の笑顔に、「早起きって三文の徳だなあ」としみじみと感じた。
子供の小さい手がぺちぺちと頬を叩いている。いや、でも、ごめん。まだ眠いの…
スマホに目をやると、まだ5時。いつも6時に起きているから、まだ寝られる。
「ごめんね、もうちょっと寝かせて…」
「ママ、おそとキラキラしてるよ」
「えぇ…?」
「たからばこのなかみたい!みてみて!!」
ぐいぐいと布団を引っ張られる。これは話を聞かないやつだ。
隙を見て昼寝するか…と思いながら、腕を引かれ、窓際にまで連れて行かれる。
「何がキラキラ…?」
そして窓の外を見て、息をのんだ。
庭の草木、おもちゃ、蜘蛛の巣。あらゆるものが、雨粒を纏って、それが日に照らされてキラキラと輝いていたのだ。
そういえば、昨日まで大雨が降っていたんだっけ。
「…すごいねぇ。本当に宝箱の中みたいだね」
「ねー!!」
宝石のような景色と娘の笑顔に、「早起きって三文の徳だなあ」としみじみと感じた。
その他
公開:21/08/16 10:58
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