ジェニー・クラウド 6

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こうして僕は、彼女の探偵助手……いや、荷物持ちになった。

「ねぇ。荷物持ちさん」
「何?」
「先に言っておくけど、私はあなたを足手まといだと思ってる。だからせめて最低でも、早く青い目を習得して悪霊を見えるようになって欲しい。見えるようになれば逃げれるでしょ?自分の身は自分で守って」
「青い目ってどうやれば身に着くの?」
「精神修行。なるべく目を閉じて使わないようにする。次第に目を閉じていても気配が見えるようになるわ。初めは片目から。片目に慣れたら両目を閉じるの」
「両目を閉じたら何も見えなくなるじゃないか」
「見えていなくても、気配で何がどこにあるか見えるようになるの」
「そ、それってどれくらいかかるの?」
「さあ?一週間かもしれないし、一年かもしれないし。荷物持ちさんの才能次第ね」
「全然参考にならない……」

こうして僕の青い目を身につける修行が始まった。
公開:21/08/15 21:50

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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