ジェニー・クラウド 4

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「8年前、君に世話になった事がある。ケルンの町の屋敷で低級の悪霊を二匹やっつけてくれた事があるだろう?僕はその屋敷に住んでいたアルバート。昔、君に紙飛行機を拾ってもらったんだ」
「いちいち覚えていない。しかも低級なんて余計に」
「そうか……。僕は、君をずっと探して旅をしていた」
「そう。何か用?」
「僕の友人が悪霊に殺された。僕は友人の仇を討ちたいと考えている。それで君に頼みがある」
「依頼?」
「僕を弟子にしてくれ。僕のこの手で友人を殺した悪霊を葬りたい」
「弟子はとらない。それじゃ――」
「ま、待ってくれ!!」

彼女は歩き出した。僕は追いかけた。

「頼むよ!!」
「君は見えるの?」
「……見えない」
「悪霊が見えない人間に、悪霊探偵は務まらない。あきらめて」
「白い悪霊だったらしい」
「っ……!?今なんて?」
「友人は白い悪霊に殺された。あの白い化け物は何だ!?って叫んでいた」
公開:21/08/15 21:26
更新:21/08/15 22:38

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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