首の長い象

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アフリカの川が流れている草原で、象の母子が暮らしていました。
子象の父さんは、白くて長い牙をもった象でしたが、人間に捕まり草原を登った丘の道からどこかへ連れ去られました。
母象は父さんが帰って来ると信じ、同じ場所で子象を育てていました。

ある日父象を連れ去った人間達が又やって来ました。
今度は母象を捕え、これは白い肌の綺麗な象だと言いながら、草原を登った丘の道から何処かへ連れて行きました。
子象は一人ぼっちになり、最後に親象を見た丘の上を首を伸ばしながら毎日一生懸命に見つめていました。
年月が経ち、両親を連れ去った人間達が又々やって来ました。
こんなに首の長い象は珍しいと言いながら、子象を捕まえ丘を超えて連れて行き船に乗せサーカス団に売りました。
そこには子象が待ち焦がれていた両親象がいました。子象は嬉しくて長い首で両親をグルグル巻にし、その後は離れずに一緒に楽しく暮らす事が出来ました。
ファンタジー
公開:21/08/15 13:13
更新:21/08/16 09:07
いづみさん くびがながいぞう

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