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それは赤い斑点を持っていてな。
特に夏場になるとよく姿を現すそうじゃ。
夏の夜、人間を苦しめては、あざ笑っておるんじゃ。
特に夏場になるとよく姿を現す。
夏の夜、人間を苦しめては笑っておる。

「赤い妖怪?」

僕は、おじいちゃんに恐る恐る聞いた。

そうじゃ。
赤くて丸く膨れた姿をしておる。
お前の体で悪さをするんじゃ。

「僕の体で?怖い」

何も心配する事はないぞ。
人間も奴らに対抗する手段を持っているのじゃ。

「対抗する手段?」

クサナギノツルギ。
三種の神器の一つと言われておる。

「クサナギノツルギ。おじいちゃんは、クサナギノツルギを持っているの?」

ああ……。
持っておる……。

「凄いや!見せて!!」

いいぞ。
確かこの辺りに置いてあったはずじゃ。これじゃ。

「……おじいちゃん。それ孫の手だよね」

「赤い発疹ができて怪異(かいいー)ってな。フォホホホ」
公開:21/08/15 10:59

富本アキユ( 日本 )

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Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
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・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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