金継ぎの茶碗

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ガシャンッ!!やってしまった!!

おばあちゃんの思い出の茶碗を割ってしまった。僕はおばあちゃんに話した。

「おばあちゃん。ごめん。大事な茶碗割っちゃった」
「あの茶碗は、神棚のところに置いてあるから違うやつじゃ」
「そうなの?じゃああの茶碗は何?」
「じいさんが骨董品を集めるのが趣味だったじゃろ?あれも誰かから買ったやつじゃよ」
「ええ!?骨董品!?高いんじゃないの?」
「いや、どうせ安もんじゃって。じいさんは、骨董品を見る目なかったからのお」
「そっか。よかった。ねぇ、おばあちゃん。せっかくだからこの茶碗さ、俺が金継ぎしていい?」
「かまわんよ」

俺は茶碗を金継ぎした。昔、じいちゃんにやり方を教えて貰ったのだ。ある日、おばあちゃんの古い知り合いが訪ねて来た。

「おお、この金継ぎは!あの名工、富山白の茶碗か!この茶碗1000万円で譲ってくれんか?」

ここにも見る目がない人がいた。
公開:21/08/15 10:34

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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ブラウン・シュガー
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