035.農園

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 わたしが働く農園では、希少な魔法作物を栽培している。魔法薬の素材としても、食材としても上級品で高値で取引されているため、その価値に目を付けた野盗にもよく狙われる。
(おい!聞いているのか!?)
(収穫した分はどこにあるかって聞いてるんだよ!?)
 そう。今のわたしのように。
 野盗の二人組。見るからに思慮に浅く、目先の宝に考え無しに飛びつくような手合いだ。農園にはわたししかいないと知ってか、随分と余裕な顔を浮かべているが、わたしのいなした態度に明らかに気分を害したようだ。
(おい!なめた態度取ってんじゃねえぞ!)
(女だからって助けてもらえると思ってんのか!?)
 何か喚いているようだが、理解するに値しないものだろう。さらに詰め寄る野盗を尻目に、わたしは手近の作物を勢いよく引き抜いた。野盗もせめて、看板を読める程度の学は持っていてほしいものだ。

『マンドラゴラ農園 無断侵入自己責任』
ファンタジー
公開:21/08/12 21:41
ファンタジー 犯罪 仕事 農園

Arujino( 東京都練馬区 )

まずは、こんにちは。

練馬区で活動中の、趣味の絵描きです。

小説・脚本なども執筆してます。

【番号なし】 用語・設定解説

【Ⅰ】 連載作品『WonDer BroS』 探偵と怪盗の対決が娯楽化した世界での物語。

【Ⅱ】 短編連作『Story Of Dri(P)Party』

【Ⅲ】 連載作品『根源悪の牧場』 戦争による差別と弾圧に支配された世界での物語。

【Ⅳ】 連載作品『ドライワンダーに遣う』

【001~】 短篇集『short TaleS』
 

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