かくれんぼ
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私が仕事帰りの公園のベンチで缶コーヒーを飲みながらひとり黄昏ていると。
みんな帽子を被った子供達に、かくれんぼしようよと誘われた。私は何だか嬉しかった。
「もういいかい?」
「まあだだよ」
子供の頃、逢魔が時を過ぎたら、かくれんぼしてはいけないよと教わった。神隠し。誘拐。人身売買に売り飛ばされるから暗くなったら帰っておいでと。
「きみ達もう日が暮れるから帰ろうね。お父さんお母さんも心配するよ」
「もう一回だけしようよ。ね。」
私はもう一回だけ鬼をすることになった。
「もういいかい?」
「まあだだよ」
「もういいかい?」
するとかわいらしい声が返ってきた。
「もういいかい?」
私は思わず返事してしまった。
「もういいよ」
足元に小石。
「ここは?」
「ここは賽の河原だ!」
地獄の奥底から聞こえてくるような低い声。頭に角の生えた鬼が金棒を持っている。あれが三途の川ということか・・・
みんな帽子を被った子供達に、かくれんぼしようよと誘われた。私は何だか嬉しかった。
「もういいかい?」
「まあだだよ」
子供の頃、逢魔が時を過ぎたら、かくれんぼしてはいけないよと教わった。神隠し。誘拐。人身売買に売り飛ばされるから暗くなったら帰っておいでと。
「きみ達もう日が暮れるから帰ろうね。お父さんお母さんも心配するよ」
「もう一回だけしようよ。ね。」
私はもう一回だけ鬼をすることになった。
「もういいかい?」
「まあだだよ」
「もういいかい?」
するとかわいらしい声が返ってきた。
「もういいかい?」
私は思わず返事してしまった。
「もういいよ」
足元に小石。
「ここは?」
「ここは賽の河原だ!」
地獄の奥底から聞こえてくるような低い声。頭に角の生えた鬼が金棒を持っている。あれが三途の川ということか・・・
ホラー
公開:21/08/11 23:10
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鬼
神隠し
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人身売買
賽の河原
三途の川
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不思議
怪奇
はじめまして。
前虎と申します。
作品を読んでいただけたら嬉しいです!
よろしくお願い致します。
「小説家になろう」さんにも掲載中です☆
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